こんにちは!
今日もパニック障害から自由になっていくために、心のしくみの観点からその原因にまつわるお話をしていきたいと思います。
今日は、乗り物恐怖と「トイレ問題」を題材に見ていきたいと思います。
・電車に乗るのが怖い、
・一定時間、停車しない急行や新幹線が苦手だ、
・渋滞やトンネルのことを思うと怖くなる、
こんな風に乗り物に対して苦手意識、恐怖感を訴えられる方、多くいらっしゃると思いますが、よくよくお話を伺っていくと、
・トイレがある車両付きの電車だったり、新幹線であれば乗れる、
・トイレのことを気にしなくてよいのなら、大丈夫、
とおっしゃる方がいらっしゃいます。
・・・となると、これは、
乗り物が怖いのではなく、
「トイレがあるかどうか」が問題であり、乗り物ではない、ということになります。
※乗り物以外の、例えば、「トイレのないショッピングセンターに行く」と想像すると、嫌だなという反応が起こるはずです(ここからも乗り物ではないことがわかる)
※乗り物への恐怖を生むファクターが他にある場合は(「問題のアスペクト」ともいいます)、依然、乗り物恐怖はありますが、アスペクトをすべてつぶしていくと、乗り物恐怖は解決できます。
私たちは、〇〇の状況に対して恐怖感が起こるのだから、〇〇恐怖でしょう!
と、ざっくり結び付けてしまう傾向があるのですが、
これって実は日々の中でもやっていて、
例えば、
ある人のことが苦手だと思っていたけれども、よく探ってみると、
その人が問題なのではなくて、
その人が言った言葉に反応していただけだった(その人だけでなく、誰に言われてむかつく!だった、など)
なんてこともあると思います。
しかし、本当の問題に気づいていないと、
いかにその人(乗り物)を避けるか、
反対にその人と(乗り物と)上手くやっていくか、
と、
問題ではないことの方にエネルギーを注ぐ、ということをやってしまいます。
一見、乗り物に乗ることと体の症状を結びつけて、乗り物が原因だとしたくなりますが、
「トイレのあるなし」で変わってくる場合は、
乗り物が要因ではないんだ、
なんでもかんでも乗れないわけではないんだな、という点を理解されると、
「乗り物恐怖がある自分」への否定感も和らぐと思います。
そして、お気づきのように、
本当に見ていってあげたいのは、
どうして、その言葉に自分は反応してしまうのか
つまり、どうして、トイレがあるかないかが問題になってしまうのか、
の方ですね。
では、トイレがあるかないかが気になるのか、ですが、
もともと、はっきりとした原因がないのに、
腹痛や頻尿、吐き気や気分が悪くなるといった症状に悩んでいるからではないでしょうか?
*明らかに有毒なものが体に入ったことが原因の場合は、処置ができますが、
原因が特定できずに、これらの症状がでるのは、生活を制限されるなど、大きなストレスとなることでしょう。
自然な状態をとどこおらせるものは何?
話を戻して、
私たちの心と体はつながっています。
緩んだ心にあれれば、緩んだ体、存在としてあれるでしょう。
その時は、
自分らしさ、
自分にとっての自然な流れ、
防御していないありのままな姿、状態
であるしょう。
しかし、私たちは、
圧倒されるような体験や、ショック、トラウマ的な体験などによる傷つきがあると、
もう二度とあのような体験で感じた感情や思いは経験したくない、と、
その時の感情や思いを体の中に閉じ込め、封じ込めます。
(ちなみにこれは無意識にやっています。また、これが良いとか悪いとかということでもなく、防衛反応として自動的にも起きます。)
しかしながら、それによって、
自分らしさや、
自分にとって自然なあり方、エネルギー、
からも切り離されてしまいます。
「生きづらい」という言葉は、まさに、この状態で人生を生きている状態を表現している、とも言えるでしょう。
このような状態に継続的にあった場合、心も体も当然、影響を受けますね。
(自分は無力、人はうまくやっているように感じたり、世界は怖いところと見える
体もますます緊張、警戒モードに入るなど)
そういう意味で、
原因がよくわからない、腹痛や気分が悪くなるといった、症状、表れも、
このように、自分らしさや、本質のエネルギーから離れてしまった結果起きていること、
と考えることができるかと思います。
そういう意味でも、
トイレがあるかどうかが気になる、ということから自由になるためには、
どうして、そもそも、腹痛や頻尿、気分が悪くなる、ということが起きるのか?
どのような思いや感情を閉じ込めたのか、
それはどんな傷つきがあったからなのか、
を
探っていく、知っていくということが鍵になるということが理解できるかと思います。
私を自分らしさから離れさせるものは何?どんな傷つきがあったの?
それをわかってあげたい
症状を生み出す本当の理由を見ていってあげたいですよね。
そのやり方です♪
☆いつ頃からその症状が始まったか?その頃、どのような生活をしていたか?
心や体に影響を受けたライフイベント、経験がなかったか?:
・人間関係に悩んでいた
・職場でいじめにあった
・思ったような仕事に就けず、自分を責めていた
・大切な誰か、ペットなどとの別れがあった
などなど
私たちはいつも、思いー感情―感覚をとおして、様々な経験をしています。
これらの自分にとって大きなイベント、経験の中にあった思い―感情―感覚を探り、寄り添い、理解をしていくことで(実際にはセラピーを使っていきます)、
自分らしいエネルギーに回復していくことができます。
☆自身を制限する思い込みやビリーフ、刷り込み、自己イメージはどうして作られたのか?を探る
これらをベースにして、普段私たちは、解釈をしたり、判断をしたり、行動したりしています。私たちを動かす設計図のようなものです。
これらは、あまりに当たり前すぎて、気づきにくかったりもするのですが、
ネガティブなものであったり、否定感があったりすると、
不幸感がじわじわ募って、自分らしさとの切り離され感も大きく、苦しみとなります。
気づきにくいものを、気づいていくには、どうしたらいいのでしょう?
それは、
普段の日常の中で、いつも反応してしまうこと、感情が動かされることを、よーーく観察していることが必要です。
そこを入り口に、自身を制限する思いこみやビリーフ、刷り込み、自己イメージを探っていくことができます。
思考の観察をするとよいと言われるのは、このためでもあります。
一見、自分を悩ます症状や不快感ですが、
それらは、深く傷ついた自分を迎え入れてあげられる愛への入り口になりますね。
💡ポイント
・トイレ問題と乗り物とを結びつけていないか、吟味してみよう!
・症状は、切り離された自分らしさ、本質のエネルギーの回復への大切なきっかけとなります
今日も最後まで読んでくださりありがとうございます♪
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